*nixで過ごす日々

PCでの作業に役立つ情報を提供するブログ

スマートフォン向けメッセンジャー比較

私は今も昔も変わらずLINEは良くないように思うので別のものをオススメしている。
他のメッセンジャーと言われてもLINE以外知らない人が多いと思われるので紹介していく。

メッセンジャーアプリとは?

話しをスムーズにするためにメッセンジャーアプリというものを明確にしておこうと思う。
メッセンジャーアプリはビデオ通話とインスタントメッセンジャーの2つの機能を持ったアプリと言えるだろう。
インスタントメッセンジャーとはIT用語辞典 e-Wordsを参考にすると

インスタントメッセンジャーとは、インターネットなどの通信ネットワークを介して、利用者間でリアルタイムに短いメッセージのやり取りができるソフトウェア。

ここではメッセンジャーアプリは

  1. ビデオ通話
  2. リアルタイムでのメッセージのやり取り

ができるアプリということにする。

メッセンジャー一覧&比較

メッセンジャーのPros/Consを見ていくが、いくつか注意事項がある。
メッセンジャーアプリを電話アプリと同じと考える人が多いと思う。
これは開発者達もそう思っていて、電話なのだから電話番号をそのままアカウントIDに使うというものが一般的である。
したがってLINEのようにアカウントIDが無いものでもデメリットには入れない。
また、多くのアプリがe2e暗号化の適用部分が一部となっている。
これはチャットや通話には適用するが、掲示板のようなオープンな部分ではe2e暗号化を適用しないとしているためである。
よってこちらも基本はデメリットには入れないことにする。

LINE

知らない人が多いと思うのだが、そもそもLINEはWhatsAppとカカオトークをパクっただけのアプリだった。
LINEが明るい緑色なのはWhatsAppがあの色だったから。
LINEがあのUIなのはカカオトークがあのUIだったから。
パクってるだけのアプリを使い続けたい?
私は嫌だな🤢

Pros

日本で普及率が高い。
普及率が高いゆえに企業や自治体がサービスを提供していることがある。
一斉あけおめメッセージ等高負荷に耐えられるサーバーを構築している。

Cons

長くなったので折りたたみ

サーバが国外にある問題が片付いていない

2021年に行政用のLINEデータも韓国サーバに保管していたことが問題になった。
これはサービス説明で国内にデータを保存と言っていたのに国外にデータを保存していたことが一番の問題である。
これを受けて2021年6月までに重要なデータ(LINE Payなど)は国内に移転したらしい
サーバ移転について他の情報を見つけられなかったのだが、行政用のデータを保存するサーバは全データ国内に移転したのだろうか?
データ移転計画から察するに行政用と個人用でサーバは同じなのではないだろうか?
そうすると未だに行政アカウントでも一部のデータは国外のサーバに保存されているということになる。
対応が遅すぎるのではないだろうか?

追記(2024/03)

現在、アルバム、ノート、VOOMのデータ移行が完了していない。
2024/06までに移行完了予定らしい。
遅すぎない?

スーパーアプリであり、KISSの原則を完全に無視している。

スーパーアプリはアプリ内でアプリを提供しているものを指す言葉である。
KISSの原則とは"Keep It Simple Stupid"の頭文字を取ったもので、プログラマーに語り継がれている経験的な原則の事である。
複雑なものは失敗しやすいので(問題発生や開発の鈍化)、単純なものを作れよなってこと。
利用側のデメリットとしてはアプリの脆弱性が発生しやすくなることや不具合に遭遇する機会が増えることが挙げられる。
KISSの原則に反してLINEは1つのアプリでメッセージ送受信、ビデオ通話、ニュース、決済等を提供している。
冒頭で述べた通り、メッセージ送受信とビデオ通話は1つのアプリで提供することに意味があるため不問とするが、他の機能は完全に蛇足である。

e2e暗号化がクソである

LINEのe2e暗号化はLetter Sealingという独自実装の暗号化技術を使っている。
Letter Sealingの実装時期とSignal protocolのwikipediaの参考文献の日付を見る限りLetter Sealingの方が先発だと考えられるため、当初はLetter Sealingを作ることに意味があったのだと思われる。
しかし、今現在(2023/1)メッセンジャー用の最強のe2e暗号化技術はSignal protocolである。
オープンソースかつ複数の外部のセキュリティ検証の結果、現状突破できないというお墨付きが出ている暗号化技術があるにも関わらず、それを使用しないのは理解が出来ない。

また、Letter Sealingは誰が保証してるのか?
兵庫県立大学が1回検証してその問題を修正したってのしか見つからないが、今も外部の脆弱性検証をやっているか?
発表が無いということはやっていないということと同じ。
上記の脆弱性の指摘からしばらく経っているが、誰も突破していないと言える保証はあるのか?

さらにこのLetter Sealing、設定でオフにできてしまう。
これはクソ仕様と言わざるをえない。
客の安全を守るのはサービス提供側の責任である。
e2e暗号化のオンオフが設定にあるのが間違いである。強制オンで良い。
おそらくPC版や端末変更で過去のメッセージが見れないという要望に対しての対応だと思うが、それは「お客様の情報を守るための仕様です」と言って、要望自体を蹴ってしまうべき。
それにこのLetter Sealing、LINEの扱える情報に対して適用範囲が狭すぎる。
公式ドキュメントには今も昔もテキストメッセージ、位置情報、1:1通話しか書かれていない。
「※順次適用」とか書いてあるが数年前に見たときと何も変わっていない。
何気なく送ってる画像、e2e暗号化されてねーってこと?

設定画面がクソである

なんでこの設定がこの項目内にあるの?????ってのが何個もあったのを覚えている。
あれ、ちゃんと設計できてないからああなるんだぜ?
兄貴分のカカオを丸パクリしてるだけだからセーフとか言わないよな?

厳密にいうとメッセンジャーアプリではなくSNSアプリである

LINEはWhatsAppやSignal等のメッセンジャーアプリではなくTwitterfacebook等のSNSアプリなのである。
SNSだからオープンチャット(いわゆる掲示板)があるのである。
SNSだから不特定の人と繋がれる機能があるのに、メッセンジャーアプリの機能を持っていたため、密に連絡を取り合うことができ、売買春の温床となり、出会い系じゃないのに年齢確認せよと政府から要請が来るのである。
正直売買春の温床だったのは2010年前後の話しで、売買春したい人は別のアプリに移行したはず。
年齢確認したい場合は法的根拠を明示すべき。法的根拠が無いのであれば年齢確認を辞めるべき。

Signal

最強のe2e暗号化と言われるsignal protocolを開発している所が作っているアプリ。
アメリカのホワイトハウスで使われているらしい。

Pros

すべての通信がsignal protocolでe2e暗号化される。
また、そのe2e暗号化も複数の検証で問題ないとされている。
連絡先が電話番号での登録のみだった仕様が、2024/03頃IDまたはQRコードでの登録が可能になった。
現在では電話番号を非公開にしながらSignalでチャットや通話ができるようになった。
完全にLineの上位互換である。
今すぐに乗り換えるべし。

Cons

日本で知名度が低い。

WhatsApp

メッセンジャーアプリのパイオニア
signal以外で全ての通信にsignal protocolを適用している唯一のアプリ。

Pros

世界で最も使われているメッセンジャーアプリの1つ。
アメリカ等ではWhatsAppで各種サービスとの連携が展開されているらしい。
全ての通信がsignal protocolでe2e暗号化される。

Cons

過去に重大なセキュリティ問題を数回発生させている。
が、問題の対応内容や対応速度はさすが世界一といえるものである。
今のLINEの問題に比べれば、現状のWhatsAppは気にする必要はない。

facebookに買収された時に不可侵契約だったはずだが、facebook側が口を出すようになってきている。

Messenger

facebookメッセンジャーアプリのこと。
InstagramのDM部分もこれ。
今どきの若者はLineじゃなくてInsta DMを使うと話題になったことがあるが、そのときはまだe2e暗号化完了前だったので、何も知らない若者やべーなと思っていたが、今(2024)はしっかり暗号化されるようになったため一安心。

Pros

世界で最も使われているメッセンジャーの1つ。
通信の一部がSignal protocolでe2e暗号化される。

Cons

made by facebook

Telegram

LINEやDiscordに近い存在。
プログラマが好んで使っているイメージ。
グループチャットをSlackやDiscordと同じように使用しているユーザが多い印象。
一時期、韓国にてカカオがやらかした時(プライバシー侵害)にTelegramへ移行した人が多数いた。

日本ではマスコミの偏向報道によって、犯罪用としてのイメージが格率してしまった。
日本製じゃないからってマスコミヤバすぎない?
ギフハブ(GitHub)は悪の組織ってか?
(まあ、Twitterで日本国内の範囲で"Telegram"を検索すると犯罪臭がすごいツイートしか出てこないからしょうがないのか…)

Pros

独自実装のMTProtoで強力なe2e暗号化をしているらしい?
アカウントIDを作成することができる。

Cons

e2e暗号化がSignal protocolでない。
MTProtoの適用範囲がはっきりしていない。
設定が分かりづらい。

Viber

Skypeの代替として開発されていた。
楽天に買収された。

Pros

楽天ポイントが貯められる。
通信の一部がSignal protocolでe2e暗号化される。

Cons

LINEを真似していっている。
ニュースを追加したり、ゲームを追加したり…

Skype

2010年前後のスマートフォンが出だした時にスタートダッシュに失敗して死んだ。
それまでPCでは最強のメッセンジャーだった。

Pros

天下のMicrosoft傘下。
通信の一部がSignal protocolでe2e暗号化される。

Cons

MicrosoftはTeamsに力を入れているように見える。
そのうちSkypeは死ぬんだろう。
もう死に体。

KakaoTalk

LINEの兄。
韓国で使われている。

Pros

韓国では人気。

Cons

UIの一部がハングル。英語ですら無い。
LINEと同じクソUI。
e2e暗号化はされているかわからない。

WeChat

LINEはWeChatのスーパーアプリとしての経営戦略を真似しに行っている。

Pros

中国ではこれしか使えない?

Cons

e2e暗号化はしていない。
全情報が中国政府に筒抜けと考えたほうが良い。
利用登録するために中国に国籍がある人か既存のWeChatユーザに承認してもらう必要がある。

Slack

salesforce傘下。
もとはSkypeの代替としてゲーマー向けに作られた。
通話はおまけ。

Pros

チームコラボレーションに必要な機能が揃っている。

Cons

無料の範囲だと制限がある。
グループ通話とe2e暗号化は有料版のみ。

Discord

Slackクローン。
Slackは仕事用になったがDiscordはゲーマー用になれた。
個人間のやり取りと言うよりは、コミュニティ用という側面のほうが強い。

Pros

通話の音質が良いらしい。
グループやコミュニティの運用をするならこれ。

Cons

e2e暗号化は無い。
繰り返す、e2e暗号化は無い。
センシティブな話(どこ住みとか)はしないほうが良い。

Teams

MS製。
多分MSはSkypeを殺してこっちに専念しようとしている。
専念してるはず。

Pros

Windows11に標準でインストールされている。覇権を取れる最高のポジションにいる。
通信の一部にe2e暗号化が適用される。

Cons

なんか使いにくい🤔

Element

Slackっぽくて、Mastodonみたいに自由にサーバーを建てられるそんなアプリ。
Web3.0ってこんな感じのが流行っていくんだろうなって思わせてくれる存在。

Pros

e2e暗号化がある。(全ての通信?)
有料オプションになるが、他のメッセージングサービスに接続することができる。(SlackやLINEにメッセージを送ることができる)

Cons

知名度が低すぎる。

個人的オススメ

個人が普段連絡をとりあうために使用することを前提とする。
つまり、UIがわかりやすいものや無料で使えることを重視する。

一覧で紹介したアプリには連絡先追加をする時に、電話番号を使用するものとアカウントIDを使用するものがある。
LINEユーザにとっては電話番号を誰かに教えることはとても気持ちの悪いことだと思うが、電話番号を教えるのは信頼できる親しい人に限定すれば良いだけの話しである。
じゃあ、学校のクラスメイトとかサークルで知り合った人とかとの連絡はどうするのさ?と思うだろうが、そういう人と連絡するためにアカウントIDを登録できるLINEのようなアプリを使うのである。
つまり、親しい人と連絡するためのアプリと不特定多数の人と連絡するためのアプリの2つを併用すると良いのである。

親しい人との連絡用のオススメ

  1. Signal
    言わずもがな基本はこれを使っておけば問題ない。
  2. WhatsApp
    ユーザ数や運用実績を考えるならWhatsAppが最良。
    こちらは連絡先追加は電話番号を使う。親しい人なら良いでしょ?
  3. Messenger
    facebookアカウントが必要。
    どうしても電話番号が嫌な場合はこれ。

不特定多数の人との連絡用のオススメ

  1. Signal
    2024/03頃から、ID検索とQRコード読み込みによる連絡先登録ができるようになった。
    攻守共に優れた完璧な存在。
    個人的にはこれ以外は考えられない。
  2. Element
    e2e暗号化ができるグループ用と言ったらこれ。
    メールアドレスだけで登録できるのも⭕
  3. Discord
    e2e暗号化は無いが使い勝手が良い。
    無料で使える機能が多いのも⭕
    誰かに見られても良いようなことしかやり取りしないでしょと割り切って使うと良い。
  4. Teams
    Windows11にデフォルトでインストールされているため、これから世界中で爆発的に利用者が増える可能性がある。
    それを見越して今から使っても悪くはない。

まとめ

Signalが最強。
他にもWhatsApp、Messenger、Elementは暗号化とかプライバシー面もしっかり考慮して作られているのでおすすめ。

最後に

ここで紹介していないもので調査・検証して欲しいものがあれば教えて欲しい。