Dvorakとか検索してる時にこれを見つけた。
理論値最強に見えたのでHHKBのキーマップをAstarte配列にして1年以上経過した。
今回はキー配列の移行についてと今感じていることを書いていく。
前提
このサイトの結果でキーマップの良し悪しを判断する。
プリセットのEnglish: Alice in Wonderland, Chapter 1で計測した時のQWERTYのスコアは53.06でヒートマップはこんな感じ
母音が上段(QWERTYのある段)に多く存在するため、どうしても上段の使用率が高くなる。
Q~Pまでのキーを中段と入れ替えるだけでスコアが55.80になるが、それでもスコアは低い。
比較した配列
Dvorak
qwerty以外となると一番有名なのでは?
有名だけどかなりクセがある。
バリエーション(?)がかなりある。
説明とか色々読んだ結果、英語入力用ってイメージが強かった。
Colmak
2番目に有名(だと思う)なqwertyじゃない配列。
優秀。
よく見るとcaps lockがbackspaceになっている。
Workman
指の動かしやすさにフォーカスして作られた配列。
数字が大きくなるに連れて動かしにくくなるということを表すと下の画像になる。
1が最も動かしやすい。
小指と人差し指って動かしにくいよねってこと。
これもcaps lockがbackspaceになっている。
norman
曖昧な記憶なのだが、作者は打ちやすいの作ったよと言っているが解析すると全然そんなこと無いってやつがこれだった気がする。
でもスコアはqwertyより良い。
Eucalyn
ローマ字入力、よく使うショートカットキー、vimのhjklにフォーカスした配列。
なかなか良さそうだが、英語もそこそこ入力するし、vimなんて設定すれば良くねと思ってしまい、今回はスルーした。
Astarte
冒頭で紹介したやつ。
理論上最強。
Astarte改
astarteを使っていておかしいと思った部分を変更した独自配列。
pとjが打ちにくかったから変えただけ。
キー配列を変えたらどうなったのか?
入力速度
キー入力遅くなった😇
↑はe-typingの英語のスコア遷移。
qwertyで250~300いかないくらいだったのが、astarteにした直後50まで下がった。
1年以上astarteを使い続けてqwertyと同等のスコアを出せるようになった。
正直もうちょっと真面目にタイピング練習していたらもっと早くもとの速さに戻れたと感じる。
QWERTYが体から抜けない?
キー配列変更前のスコアと同等になったと述べたが、未だにとっさに入力しようとした時にqwertyの時の場所を押していることが多々ある。
それだけ手の筋肉がqwertyを記憶しているのだろうか?
これも単にタイピング練習の量が足りていないことが原因だと考えられる。
打ちやすくはある?
qwertyに比べて手が動かしやすい気はする。
気がする。
キーバインドは変えないといけない
キーの配置が変わるのでテキストエディタのキーバインドに変更が必要。
昔emacsを使っていた時に何処かで見たのだが、「デフォルト設定に慣れるのは道具に使わされている。自分に合ったキーバインドに変更してemacsを自分が使いやすい道具に変える。」みたいなことを言っている人がいた。
この考えは正しいと思っている。
この考えもあってvimのhjkl維持を謳っていたEucalyn配列をスルーしたと言っても過言ではない。
私のvim用のastarte用設定はこんな感じになった。
vim/vimscript/astarte.vim · main · okutom / dotfiles · GitLab
astarte関係ない部分も入っている(VSCodeか何かでvimの設定ファイル1個しか読まないっぽい対策で盛り込んだ記憶がある)が、細かいことは気にしない。
なくなっている設定もあるかもしれないが、細かいことは気にしない。
こういう設定をエディタ、ブラウザ、ゲーム、etc........と全て行っていく。
教訓なのだが、キー配列の変更はGW・夏休み・年末年始といった休みが長い時に行うのが良い。
入力が遅くなるのは問題にならないと思う。
問題なのはキーバインドが狂うことにある。
viとかvimとかneovimとか。
qwertyの配置を前提に作成されているやつが辛くなる。
連休で使っているソフトウェアのキーバインドを設定し直さないと、仕事に支障が出る。
1年使い続けて思ったこと
1. 下段左下はzxcvが並んでないと色々と不便
仕事や普段使いでコピペをする機会が多いと思うが、astarteはvが右下にある。
これがとても使いにくかった。
テキストエディタはキーバインドを全部変えられるものが多いが、webブラウザやos標準の部分は変更できないものが多い。
したがってzxcvはキーの場所を変更せずに左下に並べておくのがpcを使う上ではストレスが少なくて済む。
今からキー配列を変更したい人は左下がzxcvの並びのものを選ぶか、少し配列を変更して使うかした方が良い。
2. 有名なやつは先人達の成果物が存在する
colemakやworkman等有名なキー配列は先人達が設定するためのソフトとかを作っている事がある。
linuxだとimの設定欄にこれらの配列が存在していたりする。
移行する時の難易度が下がるのであまりマイナーすぎるものには手を出さない方が良いのかもしれない。
3. 正直colemakにしておけばよかった
colemakはKeyboard Layout Analyzerのスコアがかなり良い数字が出る。(物によってはastarteよりハイスコアになる。)
qwertyの面影を残す設計になっているのでzxcvも左下にある。
今思えば移行コストが低めで打ちやすくなるcolemakこそ、ポストqwertyに最適だったのかもしれない。
4. タイピング練習は毎日それなりの時間継続して行うべき
e-typingのグラフの後ろの方、急激にスコアが伸びているのだが、その部分は毎日2時間e-typingしていた。
練習時間を増やせば、いわゆるマッスルメモリーに記憶されやすくなるんだと思う。
キー配列を変えた後、もとの早さに戻るまでにかかる期間について、1~3ヶ月くらいでもとの速さに戻る人が多いという感じだったと思う。
移行してすぐに毎日2時間タイピング練習していたら短期間で戻るんだろう。
最後に
ノーマルのAstarteもAstarte改もそれほど良くないので2023年からは↓の配列にしようと思っている。
Astarte改rev2配列
Astarte改をベースにzxcvを左下揃えてみた。
Keyboard Layout Analizerのスコアも悪くないと思う。
2022年の年末年始にこっそりcolemakへの移行に挑戦したが、断念。
しかし、colemakを経験したことでjの位置はastarteの位置で問題無いことが理解できた。
また、-の位置を/の右にしようとしていたが、実際に使ってみたところ良くなかった。
単にvと-を入れ替える方が指の移動コスト的にも良い。
↓の配列で行こうと思う。